新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るう中、経済的に生活が困難に陥った事業者や個人が続出してます。

本記事では、日本政府が設けている資金支援制度について、制度概要から活用上のポイントをご紹介することで、読者の皆様が自分の状況に合わせて制度を選択し、賢く利用することで、コロナ禍における危機を乗り越えることに少しでも役に立てばと考えております。

スポンサーリンク

コロナ関連支援・融資制度に関する日本政府のスタンス

まず、理解して頂きたいことは、日本政府は経済を立て直し、個人を救うために広くお金を社会に行き渡らせようと考えているということです。そのために、矢継ぎ早に支援・融資制度を打ち出しています。

従い、日本制度が用意した上述の資金支援・融資制度について情報のアンテナを張り巡らし、しっかり理解することが必要です。

お金を借りるという行為に、心理的な負い目や、将来の不安から1歩踏み出せない人も多いかもしれませんが、借り手有利に制度設計されていることは間違いなく、是非とも融資制度をしっかり理解して頂ければと思います。

コロナ禍における資金支援制度の概要

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない状況下、日本政府は、様々な資金支援制度を用意しており、その内容は日々修正・拡充しています。

資金支援制度は、「給付金制度」と「融資制度」の2つに大別され、融資制度は個人向けと事業者向けに分類されます。

給付金制度

返済不要のお金を受け取るのみの支援制度です。まずは給付金制度で支援を受けられるものが有るかを確認することが重要です。

■給付金制度の一覧

種類 対象者 金額 給付までの期間
持続化給付金 事業収入が前年同月比50%以上減少した事業者 ・個人事業主:100万円
・中小企業:200万円
最短1週間
ひとり親世帯特別持続給付金 児童扶養手当対象者 5万円 自治体による
家賃支援給付金 売上が急減したテナント事業者 ・個人事業主:50万円*6か月
・法人:100万円*6か月
未定
学生支援給付金 アルバイト収入減少で修業が困難な学生 ・住民税非課税世帯:20万円
・それ以外:10万円
学校による
特別定額給付金 全国民 110万円 2週間
子育て世代への臨時特別給付金 児童手当を受給する世帯 児童1人につき10万円 自治体による
住宅確保給付金 失業で経済的に困窮し住居を失う(おそれがある)者 ・単身世帯:53,700
2人世帯:64,000
1か月

融資制度

いずれ返済しなければならない借入金であり、金利の支払が必要となる場合もあります。

しかし、融資制度で受け取ることができるお金は給付金制度よりも多額であり、さらにコロナ禍において特別に用意されている融資制度は、優遇条件で制度設計がなされています。

緊急小口資金

制度 対象者 融資限度額 返済条件 申込先
緊急小口資金 休業により収入が減少した世帯 ・失業者・個人事業主:20万円
・それ以外:10万円
・1年据置
・返済期限2年
・保証人不要
市区町村の社会福祉協議会

新型コロナウイルスの影響で収入が減少した「すぐにでもお金が必要」という方向けの融資制度です。

融資を申し込むに当たり保証人が不要で、約1週間という短い期間で10万円~20万円借りることができる、スピード重視の制度と言えます。

総合支援資金

制度 対象者 融資限度額 返済条件 申込先
総合支援資金 失業で生活維持が厳しい世帯 ・単身世帯:15万円*3ヶ月

2人以上世帯:20万円*3ヶ月

・1年据置
・返済期限10
・連帯保証人がいれば無利子
市区町村の社会福祉協議会

主に失業者向けの融資制度であり、3ヶ月間の継続的な支援を受けることができます。緊急小口資金だけでは、十分に資金を賄うことができない場合に、利用を検討すべき制度と言えます。

生命保険の契約者貸付制度

制度 対象者 融資限度額 返済条件 申込先
生命保険の契約者貸付 契約者本人 解約返戻金の一定割合 無利子 生命保険会社

生命保険会社が用意している解約返戻金を原資とした融資制度になります。自身の積み立て済みの保険金を一部前借りする性質ですので、生命保険を解約しないが一時的に資金が必要という方が検討すべき制度となります。

事業者向け融資制度

通常時における事業者向けの融資制度と比較して、金額面、担保面、金利面等、様々な点において優遇条件で制度設計されています。

信用保証協会による保証

制度 対象(簡便) 金額 返済条件 申込先
セーフティネット保証4 売上高20%以上減少 保証限度額:28億円 100%保証
・保証料1%以内
信用保証協会
危機関連保証 売上高15%以上減少 保証限度額:28億円 100%保証
・保証料0.8%以内
信用保証協会
セーフティネット保証5 売上高5%以上減少 保証限度額:2.8億(4号と併用は不可) 100%保証
・保証料1%以内
信用保証協会

日本政策金融公庫による融資

日本生活金融公庫は政府系金融機関であり、民間の金融機関とは異なり、営利目的ではなく経済発展や事業者支援を理念として掲げています。

民間の金融機関もコロナ禍では様々な融資制度を準備しているが、日本政策金融公庫の方が積極的に融資を行う点に特徴があります。

制度 対象(簡便) 金額 返済条件 申込先
新型コロナウイルス感染症特別貸付*1 直近1ヶ月の売上高5%以上減少 ・国民事業:8000万円
・中小企業:6億円
・無担保
・低金利
・設備資金:20年以内
・運転資金:15年以内
日本政策金融公庫
マル経融資別枠 創業2期以降の小規模事業者かつ売上高5%減少 2000万円 ・無担保
・低金利
・設備資金:10年以内
・運転資金:7年以内
日本政策金融公庫
セーフティネット貸付 資金繰りが窮状にある者 ・個人事業主:4800万円
・中小企業:7.2億円
・無担保
・低金利
・設備資金:20年以内
・運転資金:15年以内
日本政策金融公庫

特に利用者が多いと想定される新型コロナウイルス特別貸付について紹介します。

第二次補正予算の成立で融資限度額が拡大する等、融資制度の緩和・拡充が図られている状況にあり、例えば国民事業に係る融資は通常600万円程度ですが、新型コロナウイルス特別貸付は大きく上回る水準の融資限度額です。

さらに、特に影響が大きい事業者には、新型コロナウイルス特別貸付に係る「特別利子補給制度」があり、借入後3年間は実質無金利となる可能性もあります。

一方で、申請要件を満たせば高い可能性で融資を受けることができますが、申請から支給までの期間が長いため、支払が差し迫った事業者様については、本特別貸付を受けるまでの資金繰りに目途を付ける必要がある点に留意が必要です。

商工中金による融資

制度 対象(簡便) 金額 返済条件 申込先
商工中金による危機対応融資 直近1ヶ月の売上高5%以上減少 審査次第 ・設備資金:20年以内
・運転資金:15年以内
・据置5年以内
商工中金

審査次第ではありますが、商工中金によるコロナ禍における特別融資制度が用意されています。

以上、様々な支援・融資制度を紹介しました。コロナ関連以外にもカードローン等の資金創出手段はありますが、即日融資等の好条件はある一方で金利負担等のメリットは小さくなっています。

繰り返しにはなりますが、コロナ禍における給付金・融資制度は基本的に借り手優位で設計されていますので、まずは、新型コロナウイルス関連の支援制度を検討してみることが重要です。

今後の動き

大勢の人が生活・事業資金に困窮しているため、対応窓口は混雑状態にあります。常に情報のアンテナを張り巡らし、支援制度の申請開始タイミングで駆け込む等の速さも重要になります。

本記事の執筆時点においては、全国の新型コロナウイルス新規感染者数は100人程度に抑えられている状況でありますが、経済の復旧に向けて人の移動が増えることで感染第2波が到来する可能性は十分にあります。

もし、再度ロックダウンとなれば、更なる経済的な困難を強いられる可能性もあり、新型コロナウイルスとの戦いは持久戦となることが予想されます。

なりふり構わず、あの手この手で資金集めを行うことが重要であり、そのために本記事が皆様のお役に立つことができれば幸いです。

以上

おすすめの記事